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Author:noguchiizumi
野口泉
オイリュトミスト
武蔵野美術大学映像学科卒。
2002年より舞踏家笠井叡に師事、オイリュトミーを学ぶ。オイリュトミーシューレ天使館第三期及び舞台活動専門クラスを経て、愛知万博「UZUME」(2005)「高橋悠治演奏「フーガの技法とオイリュトミー」(2008、2010)、「ハヤサスラヒメ」(2012)、「蝶たちのコロナ」(2013、2014)、「毒と劔」(2015) など様々な公演に出演。放射能からいのちを守る山梨ネットワークいのち・むすびばとの共同公演「アシタノクニ」や、「きつねおくさまの!ごけっこん」(2014)、シュタイナー農法研究会(「種まきカレンダーを読み解く」)などを開催。オイリュトミーに関わるイベントを企画する「レムニスカート」を主宰。

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第42回セルバンティーノ国際芸術祭へ





10月12日から22日までメキシコ、グアナファト市で行われている、セルバンティーノ国際芸術祭へ参加してきました。

作品は2012年に日本で初演された「速佐須良比売」(ハヤサスラヒメ)です。



セルバンティーノパンフ表

セルバンティーノパンフ裏


今回は初演時の大駱駝艦の4人の舞踏手に変わり、岡本優、水越朋、四戸由香、小暮香帆(敬称略)のダンサーを迎えたメキシコ・セルバンティーノ版となりました。駱駝艦舞踏手のキレと迫力とはまたちがった可憐な美しさは、萩野緑さんの衣装もあいまって、この世のものとは思えない半神半獣の形姿を現出させていました。

笠井叡先生のインタビューと稽古風景の映像をこちらで見ることができます。
公演の雰囲気が少しだけ伝わると思います。






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グアナファト市は海抜1500Mということで、舞台袖に酸素ボンベを準備しての公演。
13日から始まった現地でのリハーサルでは、空気の薄さを如実に感じ、少々本番が心配に。
しかし数日リハーサルを重ねるうちに大分慣れ、落ち着いて二日間の公演に望むことができました。



私は今年の初めに、父を(最終的には肺の9割以上に水が溜まり心臓と呼吸を圧迫する)胸膜の悪性中皮腫でなくしましたので、呼吸の苦しさは、父が通った道を追体験するようであり、むしろ嬉しい経験でもありました。

呼吸困難なんて自発的にはなかなか出来ないので、それを風光明媚なメキシコで、
しかも舞台上でできる機会を得たことに、不思議な縁と感謝の気持ちが湧き起りました。

公演本番中には、いままでにない身体、精神の自由さを感じつつも、
自分の知っている苦しさと楽しさに、まだまだ先があることが見えました。
道はつづく、、、という感覚でしょうか。



IMG_4502+2_convert_20141023071214.jpg

IMG_4553_convert_20141023071837.jpg
稽古場を提供してくれたDCEA Universidad de Guanajuatoからの眺め。高いです。






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グアナファトの山々には、魔女裁判が非常に多い土地だったこともあり、ミイラが沢山眠っているそうです。こころなしか山の稜線が女性の寝姿に見えます。

グアナファト山_convert_20141023072040



2012年の初演時もそうでしたが、「ハヤサスラヒメ」の公演では、不思議なのは舞台上が地の底に感じられることです。

ハヤサスラヒメとは神道における祓戸大神(はらえどのおおかみ)のうちの一人。
祓戸大神とは、もろもろの禍事、罪、穢れを祓う神。

瀬織津比売(セオリツヒメ)がもろもろの禍事・罪・穢れを川から海へ流す 

速開都比売(ハヤアキツヒメ) が海の底で待ち構えていて、それらの禍事・罪・穢れを飲み込む 

気吹戸主(イブキドヌシ)速開津媛命がもろもろの禍事・罪・穢れを飲み込んだのを確認して根の国・底の国に息吹を放つ 

速佐須良比売(ハヤサスラヒメ)根の国・底の国に持ち込まれたもろもろの禍事・罪・穢れをさすらって失う 
(wikipedia)


今回は初演で麿赤児さんの演じられた「ハヤサスラヒメ」を笠井瑞丈さんが踊り、
私たち23人のオイリュトミストは、ハヤサスラヒメに仕える大天使(上村なおかさん)が率いる
天使軍団(とでもいったらいいのでしょうか)に扮しました。

この公演で使用されたベートーヴェンの第九全曲の内、主に第四楽章への出演です。
稽古は約半年ほど前にスタートしました。

グアナファトのホテルでリハーサル前の仮眠から目覚め、
何十もの稽古に通った夜道のことをふと思い出したことがありました。

その(稽古)時間はいったい何に捧げられていたのだろう?という思いが頭をよぎります。

昼間の時間、主に人は仕事をしています。夜は主に自由な時間です。(もちろん反対の人もいますが)
その自由な時間を私たちは稽古しているわけですが、

今回の公演だけに限らず、何十、何百もの稽古の夜が、何に捧げられていたのかが、
その昼寝のあと、何となく合点がいきました。

笠井叡先生がグアナファトでの初日のリハで、ハヤサスラヒメは悪を光に変える神であるという趣旨の話をされたことが思い出されます。

無意識だとしても自分のやっていることが何かの後おしをしていること。
昼に、夜に、自分はいったい何の後おしをしてしまっているのか。
もっと自覚的、意識的にやらなければいけない。
無意識に絶望の後押しはしたくないですから。

遮光カーテンの隙間から漏れる一筋の光が、瑞丈さん演じる「ハヤサスラヒメ」の後ろ姿に見えた、そんな午後の目覚めでした。。。





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さて、そんな地底世界のような2日間の本番公演を終え、
日程最終日には、「ハヤサスラヒメ」関係者、出演者全員で、
テオティワカン遺跡を訪れることができました。


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「月のピラミッドから望む「死者の大通り」と「太陽のピラミッド」
変わりやすい天気。テオティワカンにいた数時間の間に2度降られ、皆で雨具を求めました。


どうしてこの土地にテオティワカンがつくられたかというと、地下に洞窟があり、そこから人類が生まれたという伝説からだそうです。また、クローバー型というのは冥界の象徴であり、それを拡大したのが太陽のピラミッドであるとのことでした。


太陽のピラミッドは、登る時点から足が軽く、頂上ではあまりの気持ちよさに自然と涙が出てきてじっと佇んでいました。呼吸がとても軽く深くなり、からだが軽く、心がすみきってくるのを感じます。(←ヤバい人ではありません。みんな多かれ少なかれそんな感じだったと思います 笑)


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「太陽のピラミッド」からの眺め 




最近は、無音、という状況は、ものすごいエネルギーなんだと感じることが多いです。
無音の状態では、具体的にいくつかの音を察知している時よりも、遥かに多くの情報が空気の密集感として存在しているのを感じます。テオティワカンの太陽のピラミッド頂上は観光客でにぎわっていましたが、確かにその無音の充実感に満ちており、出来ることならいつまでもここにいたい、という思いにさせるのでした。


パワースポットにまったく興味のなかった私ですが、パワースポットっていうのは本当にあるんだな、ということを実感したので、これから機会があればぜひ巡ってみたいものです。


コーディネーターの笹本さんは何度も登るうち、最近はやっと「赤」まで感じるようになったと言ってらっしゃいました。さてその先には何色が待っているのでしょうか?!





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メキシコツアーを無事に終えることができました。みなさま、おつかれさまでした。そしてありがとうございました!



【公演概要】
「Hayasasurahime」

日時:2014年10月17~18日
開催地:メキシコ・グアナファト市 Auditorio del ,Guanajuato(グアナファト州立劇場)
パンフ中
照明:森下泰
舞台監督:ラング・クレイグヒル
衣装:萩野緑
音響:角田寛生


IMG_4716+2_convert_20141023081528.jpg
コーディネーター笹本忍さん
ありがとうございました!

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